時をかける少女と僕の人生 Alternative Future


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モーツアルトを聴きながら、一人黙々と朝四時までの作業を終え
さて今日は何をしようかと考えた時に、ふと映画を見に行くことを決めた。


それは、「時をかける少女」。
きっかけは著名な方のblogを拝見し、内容が絶賛されたためである。
非常に流されやすい僕個人のことは置いておく。


結果から言うと、非常に面白く、後半は非常に感情移入が進み
感動した。是非、沢山の人にも見て欲しい作品。


そもそも、今回の作品は原作とは異なるストーリーが展開されている。
主人公は、高校2年生の紺野真琴。電車事故をきっかけに時間を遡る
ことが可能となり、序盤は私利私欲のために得た能力を使う。
作品の中では、その能力を「タイムリープ」と読んでいる。
時間軸上の中で、主人公は現在から過去へ戻るのだが、ドラえもん
タイムマシンのように肉体を伴って過去へ移動し、過去を操作する
のではなく、精神のみの移動である。つまり、過去に戻った
主人公は、今までいた現在(過去からすれば未来)の記憶をセーブしつつ
過去に戻ってくる。


主人公は、前述したように私利私欲にこの能力を使う。面白い。
世界は我がモノ。自分の都合が悪いことが起こるたびにリセットと
ばかりに過去へ戻って、都合が悪くならないような選択を繰り返す。
まるで、人生が本物のゲームになってしまったかのよう。
ゲームはセーブさえ行っていれば、自分の都合が悪いことを
起きた瞬間にリセットし、何度でもやり直しが効く世界。
しかし、それでも自分の能力を通して変わっていく人間関係の中で
主人公は成長をしていく。そして、最後の能力の使い道を選ぶ。
何も自分の未来を描いてなかった頃の真琴の表情と違って、最後の
シーンの成長した真琴の清々しい表情は、本当に素敵でしたね。


鑑賞し終えた僕の頭に浮かんだのは、お世話になった山下氏の
描いたAlternative Future。人生は選択の連続だ。
今日、二度寝せずに起きるのか、起きないのか、
映画を見るのか、みないのか・・・(全てが二者択一では
ないにしろ)日常の中では気にも留めてはいないが多くの選択を
繰り返している。それを一度、ぐっと引いて考え、可視化した
ものがAlternative Futureだ。


選択肢に巡り会う度に、2の2乗分だけの生き方が生まれてくる。
僕の人生は、その2の2乗を何百回、何千回、何万回、何十万回
繰り返してできる選択肢の一つを歩いている。スゴイ奇跡だ。
時には、というかかなりの頻度で真琴の様にタイムリープしたいと
考えるけれども、一つ一つの選択肢の中で何かを学び取ることが
できていれば、今の僕はちゃんと成長できているんだと。
無駄なことなんて何も無いはずなんだ。そう感じさせてくれた。
ちゃんと意識しよう。