Tシャツは汗臭かった


家に帰って、服を脱ごうとしたらめちゃくちゃ汗臭い。
昨日はかすかに雪が降っていた。そんな冷えきった世界
で、どこでそんな汗をかくんだと思われるかもしれない。


今思えば、その雪は「Silent Alarm」の前触れだった。
ビールを飲んで、その時が来るまでテンションあげながら
待っていたよ。僕はラッセルの前の位置をキープしてたさ。


奴らがやってきた。
「うわぁ、正直でけぇ。こいつら。デカイと聞いてはいたが
 でけぇぞ。あんたら。うん?おいおい、マットさん。
 裸じゃないやん。僕はゲイじゃないけど、あなたの裸を
 楽しみにしていたんだYO」


そうこうしているうちに、さっさと「Song For Clay」を歌い始める。


「きたっきたっ」と思いつつ、僕は踊りだす。
会場のテンションも徐々に上がりつつ、「Positive Tension」で大爆発!
みんなで叫ぼう、「fucking useless!!」


後はもう大丈夫だ。踊り狂うだけだ。マットもいよいよ裸になった。
彼のドラムは圧巻だ。すごく力強いんだ。パワー全快さ♪
ケリーもゴードンも楽しそうで、中で一際目立つクールなラッセル。
時折見せる不敵な笑みに、憧れる。あなたの右手から浮き出る血管に
なぜか凄みを感じました。


曲の構成は、1stからが多く選曲されていたように思う。
そのため、長い間プレイしてきた蓄積もあってか盛り上げ方も知ってるね。
最高さ♪
やっぱりだけど、「Banquet」あたりが最高潮じゃないか?
冒頭に述べた汗が滴り落ちてくるよ。


そろそろ終わりも近づいて、アンコールも始まるとどことなく寂しく
なってくる。こんなに近くで彼らを見るのは、きっとこれが最後だろう。
次に帰ってくるときは、もっとビックになってるんだろうと。
2m先にいるラッセルが最後握手を求めて来た。ミーハーな女の子たちが
群がる。僕はできなかったよ。寂しいかな。
そんなキャーキャーいわれてるラッセルをみてマットが笑ってる。


「あんな、割と腹でてるな 笑」
と笑っていると、彼もお茶目で、ステージで腕立てをしたのかしてないのか
わけわからないパフォーマンスをして、会場の笑いを誘って去っていった。
最後の最後に四人が肩組んで、走ってきたときのケリーの素敵な笑顔と
いったらなかったね。バンドが今充実している証拠じゃないか。


帰り一人物思いにふけっていると、ラッセルに触った女子達の会話が
聞こえてきた。腹が硬かっただの、今晩は眠れないだの、結婚してだの、
面白くてしかたなかったよ。


僕はといえば、友人に軽く今晩のショーの話をして、自分と野郎どもの
汗を洗い流して、またビール片手に酔いながら「Silent Alarm」を聞きながら
すぐ眠ったのさ。


すぅ〜〜とね。
最高さ。